IoTって何?
IT企業に務めているけど、実はIoTをよく知らない…。
という方のために、よく分かる解説をかきました。
基礎の基礎から、海外のIT企業におけるIoT、国内におけるIoT事情等を解説します。
よくわかるIoTの解説【まずは読み方から】
IoTは「アイオーティー」と読みます。
「internet of Things」の略で、直訳すると「モノのインターネット」となります。これだけでは何がなんだかわかりませんよね。
もう少し詳しい解説をします。
IoTはモノがインターネットにつながること
IoTは解釈の幅が広い概念で、「モノがインターネットにつながること」また「モノから得られたデータを利用して私たちの暮らしが変化すること」といったことを指します。
例えばスマートフォンは従来からインターネットにつながっていましたが、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など、これまでつながっていなかったモノまでがインターネットにつながることをいいます。
私たちとIoTってどう関係があるの?
モノがインターネットにつながることはなんとなくわかったけど、「それが私たちの暮らしとどう関係あるの?」と思っているかもしれません。
ひとつ例を紹介します。
象印の「みまもりほっとライン」という商品は電気ポットがインターネットにつながっています。
「電気ポット」の使用状況を、見守るご家族の携帯電話またはパソコンにEメールでお知らせするほか、 ホームページのご契約者様専用ページで1週間のポット使用状況をグラフで見ることができます。 このグラフで生活リズムを知ることができ、その変化をみることでさりげなく安否を気づかうことができるのです(みまもりほっとラインより)。
電気ポットがインターネットにつながると、家族を見守ることができるのです。使い方しだいでは、私たちの生活を少し便利にすることもできます。
この場合、ポットの使用量や使用時間、使用回数のデータをポットから採取して、家族にメールが届く仕組みになっています。
IoTと聞いたら「モノから採取したデータを活用し、何かしらのサービスを開発する(ものごとを効率化する)」ことをイメージするといいでしょう。
世界におけるIoT の状況
IoTは世界でも活発化していてアメリカでは「Industrial Internet Consortium(IIC)」というコンソーシアムが立ち上げられたり、ドイツはIoTを製造業に活用すること(物流のリアルタイム管理)を「第4次産業革命」として位置づけたりしています。
IT企業の取り組み
世界を代表するIT企業の取組を見てみましょう。
Googleは「Google Cloud Platform」というプラットフォームを開発しています。これは世界中に散らばっている端末を一括管理することを可能にします。
例えば先程のみまもりほっとラインを当てはめると、国別にポットの利用量を把握することができるのです。
交換やメンテナンスの時期を、利用者ごとに最適なタイミングでお知らせすることも可能になります。
Apple
AppleはHomeKitという製品カテゴリを設けて「D-Link Omna 180 Cam HDカメラ」
といった製品などをつくっています。このカメラは人がカメラの前を通過したことを感知する機能があります(通過したら照明をつけることができます)。
また暗闇の中でも周辺を映し出すことができるので、監視カメラとしても使え、操作はスマートフォン上で可能です。
Amazon
Amazon.co.jpは「Amazon Echo」と「Amazon Alexa」いう製品を開発しています。Amazon Echoは音声認識ツール、Amazon AlexaはAmazon製品を音声操作で動かせるサービスです(製品内のデータはクラウドに保存)。
この二つを組み合わせることで、音声操作によって、天気予報のチェック、ニュースの読み上げ、ラジオの起動などが一括でできるようになります。
日本におけるIoTの状況と取り組み例
日本国内においては、日本政府が2015年ころIoTを「『日本再興戦略』改訂
2015」における重要政策として掲げ、また日本企業も徐々に導入に取り組むようになっています(国内企業のIoTへの取り組みは緩やかに前進)。
特にものづくり企業は、機械同士の連携をしてデータ直接コンピュータに送信するなどして効率的な運用を図っています。
なお、海外事例は下記にまとまっています。
» 海外のIoT事情と実例10選【事例を見つつ、今後の展望を考えてみた】
以上、IoTは解釈の幅が広くてわかりにくいですが、身近な例をとりあげることで理解が進んだかと思います。
モノがインターネットにつなることで、なにができるか想像すると楽しいと思います。より便利な暮らしができるようになりたいですね。