ケーブルのないワイヤレスイヤホンは、スポーツで大活躍。耳から外れにくいイヤーフックや、防水性能も備えているものがたくさんあります。
ですが、「スポーツに特化させているぶん、音質はそうでもないんでしょう?」という疑問もあるのではないでしょうか?ここでは、そんなあなたの疑問を解消するために、「スポーツタイプのワイヤレスイヤホンの音質」について解説します。
1.ワイヤレスイヤホン音質を左右するのは「通信規格」と「コーデック」
結論からいうと、スポーツタイプであることと音質には関係はありません。音質については、採用されている通信・音声圧縮の仕様が左右しています。
①通信規格
ワイヤレスイヤホンの通信にはBluetoothという規格が使われます。これには、実はいくつかのバージョンがありますが、音質を重視する場合はVer4系の規格であることを確認してください。
②コーデック
コーデックとは、データの圧縮方式のことで、音質に大きく関わってくる部分です。どんなにイヤホンの再生機能が優れていても、再生機から送られるデータが優れてなければ意味がありません。A2DPでは「SBC」というコーデック方式への対応は最低限必須とされていますが、音質重視であればそれ以外にも対応しているかどうかの確認は必須です。
特にひろく採用されている高音質な圧縮方式は、「AAC」と「apt-x」の二つです。
「AAC」は代表的なところではApple製品で標準採用されているコーデックで、iPhoneやiPad、MacBookをお使いの場合は標準でこの形式で圧縮されます。iTunesでダウンロード購入した楽曲もAACですし、CDを取り込む場合も初期設定ではAACで圧縮されて取り込まれます。
「aptX」も高音質な圧縮方式です。こちらははiPhoneでは採用されていないもののAndroid系の端末で採用されていることが多い規格です。最近は「aptX HD」という、より上位に位置する規格も登場し、直近ではXperia XZ1やwalkman A40で採用されました。
また、広く共通規格とされているわけではありませんが、ウォークマンやXperiaシリーズなどSONYの音楽プレーヤーをお使いの方であれば「LDAC」に対応しているかどうかも一つの指針となります。こちらはいわゆるハイレゾ音源の転送を可能とするもので、今持っている・これから集める楽曲がハイレゾ音源であればこちらの恩恵も受けられます。
2.スポーツタイプのワイヤレスイヤホンの選び方
それでは、スポーツタイプイヤホンの選び方を見ていきましょう。
①外れにくさ
スポーツ使いの場合、外れにくさはなによりも重視されるべきです。
好みに左右される部分もりますが、次のような選択肢があります。
- イヤーフックの有無
- サイズがあっているか/イヤーピースによる調整ができるか
- 耳にしっかり差し込めるタイプか
これらに注意して、自分にあったものを選びましょう。
②防滴仕様
スポーツ時には当然、汗をかきますし、多少の雨でも外でスポーツをするという方はいらっしゃるでしょう。そんなときにも安心して使えるように、防滴仕様をしっかり確認しましょう。
確認するには、IPという規格に注目します。この「IP」という規格は1~8まであり、数字が大きいほど防水性能が高くなります。「4」でいうと「防沫系:あらゆる方向からの飛翔による有害な影響がない」という程度の保護性能があることになります。
3.スポーツをするあなたにおすすめなワイヤレスイヤホン5選
①SoundPEATS Q12
- IPX4
- aptX規格対応
- 連続使用可能時間:6時間
- 重さ:14g
左右をケーブルでつながっているタイプのワイヤレスイヤホンです。左右独立に比べるとケーブルが跳ねたりはするものの、連続仕様時間が長く、首にかけられたり片側だけ紛失したりということはないので好みになってきます。
3000円弱とコストパフォーマンスも非常に高いため、ジムや街ゆくランナーが多くつけているのを見られます。
②QCY QY19
- IP64(IPX4の防水/防塵等級6)
- aptX規格対応
- 連続使用時間:6時間
- 重さ:13g
SoundPEATS Q12と似たような仕様ではありますが、こちらは色の選択肢としてホワイトやスターブラックがあります。また、防塵性能についても明記されています。耳に引っかかる形のイヤーピースで耳によくフィットするイヤホンでオススメです。
③JPRide JPA1
- IP64(IPX4の防水/防塵等級6)
- AAC/aptX対応
- 重さ:12.7g
- 連続使用時間:6時間
こちらはQCY QY19に似ていますが、注目すべきは「AAC」に対応していることです。iPhoneを使っている人は高音質コーデックがAACしか選択肢がないため、こちらのイヤホンがおすすめです。イヤーピースも複数種類付属しているので、あなたごのみにセッティングで調整することができます。
④Jabees Shield
- IPX4
- 左右独立
- イヤーフックつき
- 片側5.2gの軽量仕様
「激しい運動を行うアスリートを考えて設計された高音質な完全ワイヤレスイヤホン」という触れ込みのこちらのイヤホンは、実際にK-1ファイターの久保賢司氏のトレーニング中に装着した動画があがっています。とにかくアスリート向けに「落下しない」という前提を踏まえたモデルです。対応コーデックが明記されていないものの、「落ちない・汗をかいても大丈夫」という点でオススメのイヤホンです。左右独立なので、首の後ろでケーブルが跳ねることもありません。
⑤ERATO VERSE
- IPX5
- AAC対応
- 左右独立
- はずれにくいシリコンイヤーピース
- 片方約4.5gの軽量仕様
イヤーフックこそついていないものの、IPX5の防水性能をもっており、軽量かつ小型のイヤホンサイズではずれにくい仕様となっています。また、AACに対応しておりiPhoneユーザーの方はコーデックの恩恵を受けることができます。